駐車場はコンクリートに舗装した方がいいの?メリット・デメリットから施工費用の抑え方まで
「駐車場を経営するなら、コンクリートに舗装するべきなの?」
「駐車場をコンクリートに舗装する場合、いくらくらいかかるの?」
駐車場経営をする際、コンクリート舗装するのを躊躇している人もいるでしょう。
結論からいうと、駐車場経営で成功するならコンクリート舗装をするべきです。なぜなら、利便性に大きな差が出ることから利用者数に大きな差ができるからです。
この記事では、アスファルトとの違いやコンクリート舗装するメリット・デメリット、費用、手順、節約方法について詳しく解説します。
最後まで読んで、失敗のない駐車場経営にお役立てください。
コンクリートとアスファルトの違い
コンクリートとアスファルトは違うことは知っていても、どう違うかは分からない人も多いでしょう。まず、材料が違います。コンクリートは砂や砂利、砕石、水をセメントで結合させたものです。一方、アスファルトの材料は原油の炭化水素類で最も粘度が高いものです。
費用も異なり、アスファルトはコンクリートの半分の費用で舗装することができます。ただし、コンクリートはメンテナンスをする必要がほとんどないので、ランニングコストは抑えられます。
アスファルトのメリットは、施工費用が短いことと費用が抑えられること、さらに排水性に優れていることが挙げられます。デメリットは耐久性が悪く、熱に弱いことです。
コンクリートは施工費用がかかりますが、丈夫で熱に強く耐久性に優れています。このように、コンクリートとアスファルトには、一長一短の特徴があることを理解しておきましょう。
駐車場をコンクリートに舗装するメリット
駐車場をコンクリートにする利点は、何といっても見た目の良さです。土のままにしているとタイヤの跡や足跡などでぐちゃぐちゃになってしまっていることもあるからです。雨の日は水たまりができて、靴や洋服が汚れる原因になることもあります。
また、土よりタイヤを傷めることが少ないのもメリットの1つです。土のままの場合は小石がはねて、車を傷つけてしまう可能性もあります。メンテナンスの必要がほぼなく耐久性があることも魅力といえるでしょう。
所有している土地で駐車場を経営する際は、コンクリートで舗装することによって多くのメリットが得られます。
駐車場をコンクリートに舗装するデメリット
マイナス面はコストがかかる点です。広い敷地で駐車場経営を行う場合、それなりに費用が必要になります。
またコンクリートの性質上、雨などで濡れていると滑りやすくなるのもデメリットです。表面に切れ目を入れたり滑り止めの塗料を塗ったりするなどして対策を立てましょう。
コンクリート舗装工事に時間がかかるのも、経営的には良いことではありません。契約者が決まって早くスタートしたくても、施工が完了するまで待たなければいけません。
夏場の照り返しが強いのもコンクリートならではの悩みです。
このように、せっかく舗装をしてもマイナスになるケースがあることも理解しておきましょう。
駐車場のコンクリート舗装工事にかかる費用
コンクリート舗装をする際の施行費用の相場は、約20~40万円です。仕上げの方法をどうするかによって費用が変わってくるからです。仕上げの方法には以下のような方法があります。
・コテで滑らかにする金鏝仕上げ(400円/m²~)
・乾く前に刷毛で細かい線を入れる刷毛引き仕上げ(500円/m²~)
・砂利の粒を浮き出す洗い出し仕上げ(1,600円/m²~)
洗い出し仕上げが最も費用がかかります。固まる前に噴霧器やブラシで水洗いをするため手間がかかるからです。所有する土地に必要な仕上げの仕方を、費用も考慮して検討してみましょう。
他の内訳は以下の通りです。
(作業)
・すき取り(砂利や土を除去して平らにすること)
・残土処分
・転圧(下地を押し固めること)
・周囲型枠(コンクリートを流すための枠のこと)
・カッター目地(ひび割れ防止のために入れる目地のこと)
・重機搬出
(材料)
・土間下砕石(基礎の前に敷き詰める石のこと)
・生コンクリート
・ワイヤーメッシュ(ひび割れ防止や補強用)
これに、人件費がプラスされて算出します。
駐車場をコンクリートに舗装する手順
コンクリート舗装を行う際には、大まかな流れを理解しておくと安心です。知っていれば、業者に見積もりを依頼する際にも工程に問題がないかを確認することができるからです。
まず、傾斜の角度を確認します。駐車場は、雨水のはけをよくするため道路側に傾斜をつけるのが基本です。現状を見てどれくらいの傾斜が可能かを把握するのが第1ステップです。
次に、土を取り除いていきます。下地の石を敷き詰めるための深さを確保するためです。深さは約20cm取ります。
土を除いたところに、石を敷き詰めます。これはひび割れや陥没を予防するためです。敷き詰めたら専用の機械で固めます。
石を固めたら、伸縮目地を設置します。これもひび割れを最小限に抑えるためです。さらに、強度を高めるために鉄製の骨組みであるワイヤーメッシュを入れます。
駐車場はたくさんの車が行き交う場所なので、強度を上げておくことが必要なためです。
ここまでの工程が終了したら、数日養生をして安定させます。乾いた段階でコンクリートを流し込んでいきます。
このように、駐車場をコンクリート舗装するための工事はさまざまな工程を経て行う必要があるのです。
駐車場のコンクリート施工費用を抑える方法
コンクリート舗装にかかるコストを下げるための方法はいくつかあります。1つは、コンクリートを全面ではなく一部に敷く方法です。
タイヤが乗る部分だけの舗装に抑えれば、費用の節約につながります。ただし、このつくりによって事故を引き起こす可能性もありますので充分注意するようにしてください。
2つめは、DIYでコンクリート舗装工事を行う方法です。生コンクリートを流す作業は素人には難しいので、それ以外の部分をDIYするというスタンスがおすすめです。
コンクリートの流し込みと仕上げのみの依頼であれば、かなりの節約になるでしょう。DIYを行うのは車止めの設置や基礎の部分の作業です。
3つめは、コンクリ―ト平板を設置する方法です。コンクリート平板とは、コンクリートを板状に固めたもので、ホームセンターでも販売されています。
ただし、基礎工事無しでそのまま置いただけにしてしまうと、後から不具合が生じます。ですから、基礎工事はプロに依頼しておくといいでしょう。
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