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月極駐車場の契約書作成のポイントを徹底解説!

月極駐車場の契約書作成のポイントを徹底解説!

月極駐車場の経営を行う際に、契約書の作成をしないわけにはいきません。一括借り上げで専門業者に委託した場合には、契約書作成から契約の締結まで行ってもらえます。しかしながら、当然のことながら内容は専門業者に有利に作られている可能性が大いに考えられます。

ですから、契約についての知識を習得した上で専門業者への委託契約をすることが大切です。

この記事では、月極駐車場の契約書について、契約の種類から契約書作成のポイントやコツまで解説していきます。

ぜひ最後まで読んで、正しい契約のもとできちんと収益を得られるように理解を深めてください。

月極駐車場の契約の種類

月極駐車場の契約には、4つのタイプがあります。

1つは、車を停める目的で土地を借りる契約です。この場合は、「土地賃貸借契約」を締結することになります。契約書には、使用する目的は駐車場であることを明記しましょう。

借り手が土地を借りてから駐車場として利用するために整備する場合も土地賃貸借契約になります。

2つめは、車庫を貸し出す契約です。このパターンの場合は「車庫賃貸借契約書」または「駐車場賃貸借契約書」のいずれかを選んで契約を結びます。

車庫は、壁と屋根で囲まれている駐車スペースを指します。

3つめは、自動車を預かって自分の土地に停める契約のパターンです。この場合は、「車両寄託契約書」を締結します。

預かる際に報酬が発生する場合は、金額や支払い時期などを記載しておきましょう。記載がない場合は、無償契約になります。

4つめは、駐車場、または駐車場のある建物に借り手が駐車する契約の倍は「駐車場賃貸借契約」または「駐車場仕様契約書」になります。

一般的な月極め駐車場は4つめのパターンが多いので、この記事では主に「駐車場賃貸借契約」について紹介します。

月極駐車場の契約書を作成する際のポイント

月極駐車場の契約書の作成には、まず、必要な事項をもれなく記載する必要があります。この項目では、主な記載事項を挙げて解説します。

(契約期間・賃料の支払い)

金額や支払いの時期、支払い方法、契約期間については忘れずに必ず明記しておくようにしてください。

通常、月極駐車場は期間限定で利用されるため、契約期間が決められています。これが過ぎれば契約終了になります。契約書によっては、再契約の必要性を記してある場合があります。

契約更新にする場合もあるので、どのようにするか決めて明記しておくことが大切です。

賃料の支払いについては、たいてい25日払いか末払いと定められており、指定の入金方法で賃料を支払うように記させています。

さらに、入金遅れの場合の対応についても具体的に記載しておきましょう。

(解約方法)

契約期間が決められている月極駐車場ですが、場合によっては途中での解約も可能になります。ただし、契約書には、申し出の時期や解約の申し出先(仲介会社または経営者のいずれか)、賃料の支払いが日割り計算になるのかといったことを明記されている必要があります。

トラブルによって強制的に解約する場合もあるでしょう。契約書には、借り手が問題を起こした場合は強制的に解約できる旨を記載しておきましょう。これによって、いざというときに対応しやすくなります。

経営者側の事情で解約せざるを得なくなった場合の記載も必要です。1ヶ月前に事前予告するのが一般的です。

(賠償義務)

月極駐車場や設備、ほかの契約車両に接触した場合、借り手がその責任を負うのが賠償義務です。

この記載によって経営者は借り手に賠償責任を追及できます。どのような場合に賠償義務が生じるのか予め決めておきましょう。

禁止事項についても、合わせて記載しておくことが重要です。禁止事項のすべてに賠償義務が生じるわけではなく、月極駐車場の中で借り手が起こした損害に賠償義務が発生する場合が多い傾向にあります。

契約書に記載されていなければ、賠償義務が発生しないこともあります。ですから、想定しうる限りの禁止事項について記載して置きましょう。

(免責事項)

経営者や仲介会社が関わっていないトラブルについては責任を負わないというのが免責事項です。例えば、自然現象や他の駐車場の契約車両との事故や盗難といったことが記載されています。

記載されている内容については、経営者や仲介会社は責任を問われることがありません。万が一、記載がないことで責任を追及された場合、契約を解除することもできます。

(明け渡し)

契約満了や解約となった場合、契約終了までに原状回復して車を移動させる必要があることを明記する必要があります。

原状回復の程度や費用、明け渡しまでの期間などを具体的に記しましょう。明け渡しを過ぎた場合や明け渡しされなかった場合についての記載も必要です。

一般的にはレッカー移動をすることが多く、借り手に費用を請求します。明け渡しが遅れた期間にかかった費用についても忘れずに請求しましょう。

(特約)

それぞれの月極駐車場ごとに決められた特約事項についても、細かく記載しておきましょう。

例えば、マンションにある月極駐車場は、住民以外にも貸し出している場合があり、特約事項としてマンションの住民を優先する旨が書かれていることがよくあります。

車庫証明書の発行手数料、不法駐車への免責特約、車両変更時の車検証提出といったものもあります。想定できるトラブルがあれば、未然に対処法を盛り込んでおくことをおすすめします。

主に、こうしたことを契約書に記載しておくことで、いざという時に冷静に対処できるようになります。

月極駐車場の契約書の構成例

この項目では、一例として月極め駐車場の賃貸借契約書の構成を紹介します。

1枚目は、駐車場の情報、契約条件、期間、賃料、貸主、借主の情報を記入します。2枚目と3枚目については、その契約の条項になります。

表に「駐車場賃貸借契約書」、裏に「契約条項」にして1枚で簡潔にまとめた構成にしてもいいでしょう。契約書を複数枚にしてしまうと、製本や割り印の必要が生じるので手間がかかります。

契約の際は、1枚目の賃貸借契約書については契約を更新する度に作成しましょう。2枚目と3枚目は基本的には毎回同じでも問題ありません。

以上が、月極駐車場の契約書に関する解説になります。こうした契約書は、本業でない限りは日常的に接することがないものです。

ですから、初めて月極め駐車場の経営を行う場合は不慣れなことも多いでしょう。ですから、プロに相談するのも1つの方法です。

当社では、土地活用のアドバイスから契約書に関するサポートまで、ワンストップで対応しています。ぜひ、お気軽にご相談ください。

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