「駐車場を経営したいけど、事故などのトラブルが起こった場合が怖い…」

「駐車場で事故が起こったら、オーナーは責任を負うの？」

駐車場経営をはじめる人の多くが、このような不安を抱えているでしょう。

駐車場経営では、事故が起こった際に巻き込まれてしまう場合もあることを想定しておく必要があります。交通事故の約3割が駐車場内で起こっているといわれているからです。

この記事では、どんな事故が起こりやすいか、どんな時に責任が問われるのか、保険でカバーできるのか、防止策はどんなものかについて紹介していきます。しっかり理解して、駐車場経営をはじめる際にお役立てください。

駐車場で起こりやすい事故のパターン

駐車場内では、思わぬ事故が起こります。通常の道路を走っているときより気が緩みがちなことや、車の動きが不規則なことがその理由と考えられます。

よく起こるのが、車両同士の接触事故です。特に、駐車するときや発進するときに、停まっている左右の車に接触してしまうパターンが多い傾向にあります。同様に、看板や構造物への接触もよくある事故のパターンです。停車中の車に接触したにも関わらず、当て逃げしてその場から離れてしまうケースもあるでしょう。

また、予想のつかない動きをする子どもや、周りが見えていないことがあるお年寄りに当たってしまう人身事故もよくあります。焦っていたり、考えごとをしたりしているときに気づかず接触してしまうこともあるでしょう。

このように、駐車をするときは先の行動に注意がいってしまっていることが多いため、事故が発生しがちなことを理解しておいてください。

駐車場オーナーが責任を負うケースはこんなとき

駐車場でオーナーが責任を問われるケースで最も多いのは、「土地工作物責任」にあたるときです。「土地工作物」は、所有している駐車場であり、設置や保存に血管が認められる場合は損害に対して責任を負います。

一般的には、事故を起こした当事者同士で解決をしますが、土地工作物責任では駐車場のオーナーに立証責任が及びます。ポイントは、駐車場の工作物が安全性を確保できていたかです。利用状況を考えた構造や環境づくりがされていたかが問われます。例えば、平置きであれば車止めが設置されていたか、コインパーキングならフラップ板が正常に作動していたか、といったことです。

他にも、駐車場内にあるマンホールのフタが閉まっていなかった、必要な場所にミラーが設置されていなかったなどの場合も駐車場オーナーの過失になります。

また、駐車場で窃盗被害があった場合にも、駐車場オーナーに責任が認められることがあります。契約で防犯カメラの設置を約束していたり、鍵の保管や管理の責任を担っていたりする場合です。こうした場合に、契約が守られていなければ責任を取る必要があるのです。

状況によって、駐車場オーナーにも損害賠償が請求されることを頭に入れておきましょう

駐車場オーナーが入るべき保険

駐車場を経営する際は、保険に加入をしていれば安心です。これまで紹介してきたように、いつ責任を取ることになるかわからないからです。

例えば、自動車管理者賠償責任保険があります。これは、駐車場に過失があり利用者の車に損害を与えてしまった場合に適応される保険です。駐車場の過失とは、看板が倒れて車に傷がついた、駐車場の中に落ちていたものを踏んでパンクしたといったものです。

また、駐車場のなかにある機械で利用者に損害があったときには、機械損害責任保険が有効になります。メンテナンスを行っていても不具合が生じることもあるので、加入しておけば安心です。

他にも、駐車場の設備を保障する財産保険など、必要に応じて加入しておくといざというときに慌てず対応できるでしょう。

安全が第一！駐車場での事故防止策

駐車場内での事故を未然に防ぐ方法は、いくつかあります。経営している駐車場をよく観察して、起こりそうな事故を想定することからはじめてみましょう。事故が起こる前に対策を講じておけば、事故が起こる確率を大幅に減らすことができます。

窃盗の防止には、防犯カメラの設置の他、防犯灯を設置することも有効です。センサーで自動音声が流れるものなどもあるので、リサーチしてみましょう。可能であれば、定期的に見回りをするのも良い方法です。見通しが良いように、植物を剪定したり見通しがよい囲いを作ったりするといった対策も適しています。死角が多いと、事故や窃盗被害も起きやすくなってしまうからです。

看板や張り紙は、注意喚起や自己防衛の観点で考えると設置しておくのも無駄ではないでしょう。このように、立地環境や駐車場内の状況を考慮して、できる限りの対策を実施しておくことをおすすめします。