セミオペレーションの自動販売機運営に必要な費用はいくら?
自動販売機の運営方式には、フルオペレーションとセミオペレーションの2パターンがあります。フルオペレーションは、業者に手数料を支払って委託することで管理全般をまかせることができます。
セミオペレーションは、自動販売機の準備から商品の仕入れまで自分で行うため、収益が多い運営方式です。
フルオペレーションは運営に必要な費用を管理会社が負担してくれるため、この記事ではセミオペレーションに絞ってメリット・デメリットといった基本事項から設置費用の目安、仕入れ値の相場、設置に向いているタイプまで詳しく解説します。
最後まで読んで、自動販売機ビジネスで収益を上げるためにセミオペレーションについての理解を深めましょう。
セミオペレーションのメリット・デメリット
自分ですべての管理を行うセミオペレーションは、多くのメリットがある反面、デメリットもあります。両方を理解した上でセミオペレーションとフルオペレーションのどちらが自分に適しているか選択するようにしましょう。
セミオペレーションのメリット
何といっても利益が大きいことです。フルオペレーションは、手数料として売り上げの70~80%を支払うことになります。セミオペレーションは売り上げのすべてを収益として得られるので、毎月得られる収入にはかなり大きな差があるといえるでしょう・
また、自動販売機で取り扱う商品や価格を自由に決めることができるのもセミオペレーションならではの魅力です。設置場所の特徴やトレンドを考えて商品選びができるので、マーケティング能力を試すこともでき、副業として行うのであれば楽しみながら収入を得られる点もメリットと言えるでしょう。
規約等に左右されることなく設置が可能な点もセミオペレーションの利点です。フルオペレーションは設置場所の審査があり、利益が出る見込みのない場所には設置できません。ですから、自動販売機ビジネスに挑戦してみたいけど設置してくれる業者が見つからない場合ははじめることができないのです。
このように、自由に運営できて多くの収益が得られるのがセミオペレーションの魅力です。
セミオペレーションのデメリット
一方で、見過ごせないデメリットがあることも理解しておく必要があります。まず、それなりのまとまった金額が初期費用としてかかる点です。詳しい費用については次の項目で紹介します。フルオペレーションの場合は専門業者がすべて負担してくれるため、デメリットになるでしょう。
掃除から消費期限や釣り銭のチェック、クレーム対応まですべての管理を行う手間も忙しい人にとってはマイナスポイントになります。
お金を扱っている機械なので、防犯対策にも気を配る必要があります。自動販売機は、設置したら収入を受け取るだけではなく、細かい管理を行ってこそ安定した収益が得られるビジネスです。
時間の余裕がない人にとっては、セミオペレーション方式で自動販売機の運営を行うことはデメリットが多いといえます。
自動販売機の設置費用の目安
自動販売機の設置費用の内訳は、以下のとおりです。
・機械代
・販売する商品代
・設置工事代
・電気代
機械の費用は、新品で50~70万円/台、中古で20~40万円/台、リースで3万円~/月が相場です。最近では、キャッシュレスでの支払い可能なものや省エネ対応のものなど高性能な自動販売機も増えており、こうした機械は高額になります。
また、サイズによっても金額が異なります。大きく分けて以下のようなサイズがあり、大きなサイズほど高くなります。
・大型タイプ(幅1161mm×奥行き756mm)
・標準タイプ(幅999mm×奥行き657mm)
・幅が狭いタイプ(幅690mm×奥行き740mm)
・薄型タイプ(幅1161mm×奥行き315mm)
購入した自動販売機の配送料は地域よって異なりますが、3~5万円と考えてください。
さらに、販売する商品の仕入れ代は、設定した販売価格の半額以下に抑えるのがポイントです。仕入れ先としては、ディスカウントストアやホームセンターなどの特売で購入するのが一般的です。
また、問屋やメーカーから直接購入する方法もあります。比較検討し、継続して安く仕入れられる方法で購入するようにしましょう。
他に、設置工事・土台工事・電気工事で各1万円が必要になります。電気代は、3~4千円を目安に考えてください。
自動販売機を設置する際には、機械以外にもさまざまな面で費用がかかることを理解しておいてください。
自動販売機で販売する商品仕入れのポイント
自動販売機で販売する商品の仕入れ先としては、ディスカウントストアやホームセンターなどの特売で購入するのが一般的です。お店によって、破格の値段でケース売りをしている場合もあり、こうした情報を常に確認して安く仕入れる努力を続けましょう。
また、問屋やメーカーから直接購入する方法もあります。その場で現金払いする代わりに安く購入できる問屋もあるので、複数の仕入れ先を比較検討してみてください。
メーカーから直接購入する場合はロット数が大きくなりますが、安く購入することは可能です。販売したいメーカーが決まっている場合は、交渉してみましょう。
利益率は50~70%が目安です。例えば、100円均一で販売する自動販売機であれば、1本50円以下で仕入れることで収益を得ることができます。
仕入れ値をいかに抑えられるかによって収益に差が出てくるので、セミオペレーションで自動販売機ビジネスを展開する場合は仕入れ先探しを継続的に行ってください。
セミオペレーションでの自動販売機設置に向いている人とは
セミオペレーションは、運営の仕方によって多くの収入を得られることもあれば、期待したほどの収入が得られないこともあります。ですから、セミオペレーションを選択するためには第一にビジネスにしっかり向き合うだけの時間的な余裕があることが必要になります。
販売数を増やすためには、正確な経営判断が必要であり、地道なリサーチや購入履歴の分析などが不可欠なのです。
こうしたことから、自動販売機ビジネスにかける時間と労力が捻出できる人は、セミオペレーションに向いているといえるでしょう。
さらに、利用者のニーズや季節感、流行りなどを考慮した上で柔軟に対応していくビジネスセンスも求められます。これまでマーケティング経験があったり、経営に携わった経験があったりする人もセミオペ―レーションに適しています。
費用的にも余裕がある人も、セミオペレーション向きです。逆に生活費を自動販売機の売り上げからまかなうといったようなライフスタイルの人は、セミオペレーションをおすすめしません。以上が、セミオペレーションに向いている人についての解説でした。
ここまで、セミオペレーションの基礎知識や必要な費用について解説してきましたが、どちらの経営方式が向いているか、またそもそも所有している土地が自動販売機設置に適しているのかを判断するのは難しいと考える人も多いでしょう。
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