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知っておきたい!自動販売機を設置するために必要な条件を解説!

知っておきたい!自動販売機を設置するために必要な条件を解説!

自動販売機を設置するためには、各飲料メーカーや管理会社が定めている条件を満たしている必要があります。昨今では、採算が取れていない自動販売機も多いため、条件が厳しくなっているメーカーもあるようです。

こうした条件は設置する際にメーカーの担当と相談することになりますが、他にも民間団体や政府によって定められた条件もあり、設置する際にはこちらも考慮した上で検討する必要があるでしょう。

そこで、この記事ではこれから所有している土地に自動販売機設置を検討しているオーナーのために、清涼飲料自販機協議会による「自動販売機自主ガイドライン」や、環境省による「「環境物品等の調達の推進に関する基本方針」について解説します。

さらに、自動販売機の安全な設置基準、自動販売機設置に適している条件・適さない条件についても紹介しますので、最後まで読んで理解を深めてください。

「自販機自主ガイドライン」とは

自販機自主ガイドライン」は、清涼飲料自販機協議会によって定められたものです。この協議会は、清涼飲料の自動販売機が省エネ化や耐震化、社会貢献について取り組むことで社会との調和を図ることを目的に発足されました。

ガイドラインでは、自動販売機設置にあたって主に以下のような点について十分な配慮が必要だとしています。

  1. 環境に配慮した自動販売機であること
  2. 自動販売機の管理責任者を明確にすること
  3. 景観に配慮すること
  4. 転倒防止など安全性の確保に努めること
  5. リサイクルや空き缶の回収を徹底すること
  6. 防犯や事故防止に努めること
  7. 自動販売機の利便性向上に努めること
  8. 使用済の自動販売機の処分を適切に行うこと
  9. 健全な職場環境を整備すること

以下では、各項目について解説します。

① 環境への配慮

ガイドラインでは、エネルギー消費効率の良い自動販売機を選択に努めるようにとしています。エネルギー消費効率の良い自動販売機とは、以下のような技術を採用している自動販売機のことをいいます。

・ヒートポンプ

・ゾーンクーリング

・照明の自動点滅や減光

・真空断熱材の使用

・ピークカット機能

・学習省エネ 他

こうした技術を用いることで、年間の電力使用量が格段に減少します。

② 自販機販売管理者の明示

自販機販売管理者の氏名や住所、電話番号を統一したステッカーに記載して貼付し必ず明記することとしています。

自販機販売管理者名を表記できない場合は、販売される製品の販売者(警備会社等でも可)や自動販売機の提供者の担当部署名及び電話番号等の明記が必要です。

③ 景観への配慮

設置場所によっては、自動販売機も都市の景観や街並みを構成する要素の1つになります。ですから、調和を図る必要があることを理解しておくことが必要です。清涼飲料自販機協議会は推奨する色彩を以下のように示しています。

・修正マンセル表色系5Y7.5/1.5

・(社)日本塗料工業会2009年E版塗料用標準色E25-75C

④ 転倒防止対策

「自動販売機据付規準」に基づいて安全確保に努めることを定めています。

⑤ リサイクルの徹底

省エネ法に基づいて、経済産業大臣が定める「自動販売機の性能の向上に関する製造事業者等の判断の基準等」を尊重するとしています。

⑥ 防犯対策

日本自動販売システム機械工業会による「自販機の堅牢化基準」を順守することで設置した場所に適した防犯対策を行うことを勧めています。景観の配慮については、各地方自治体の条例や計画を考慮した上で、デザインや外観色を決めるようにとしています。

⑦ 消費者にとっての利便性

キャッシュレス機能やユニバーサルデザインを採用するなど、時代に即した消費者ニーズに対応することを求めています。

昨今では、現金以外にも交通系電子マネーをはじめとした各種の電子マネーが使えるようになりました。クレジットカードが利用できる自動販売機も登場し、今後はますますキャッシュレス化が定着していくと考えられます。

⑧ 廃棄処理する自販機の取り扱い

自販機提供者は、法令に則って適正に処理することとしています。廃棄処理を委託する場合は委託契約を締結し、適正に処理されたことをマニフェスト伝票によって確認することを定めています。

また、分解後の処理については以下のように示しています。

・他の自動販売機の部品としてリユース

・資源としてリサイクル

・リユースもリサイクルもできないものは適正に処理

また、「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律」をもとに適正に処理することにも触れています。

不法投棄された自動販売機は、商品の販売者が、回収・処理を行う旨が提示されています。

さらに、①~⑧までで定めたガイドラインを遵守するために適切な職場環境の整備の必要性を謳っています。このように、清涼飲料自販機協議会によって社会貢献できる自動販売機の普及のためのガイドラインが作成されていることを理解しておきましょう。

「環境物品等の調達の推進に関する基本方針」で定められた自動販売機設置に関する条件について

環境省は、令和3年2月に「環境物品等の調達の推進に関する基本方針」を閣議決定しました。この基本方針は、グリーン購入法(循環型社会の形成のために制定された法律)に基づいて定められました。

この中で、自動販売機の設置条件について記載されています。概要は、以下の通りです。

・缶やペットボトルの自動販売機は、エネルギー消費効率を1000kWhいかに抑え、消費効率達成率を120%以上にする。

・カップ式自動販売機は、基準エネルギー消費効率を上回らない。

・フロン類を使用しない。

・照明にはLEDを使用する。

・本体に使われる化学物質が含有率の基準値を超えないようにする。

・基本的には照明が常時消灯されているようにする。

・空き容器の回収箱を設置する。

・使用済みの自動販売機のリサイクルシステムを用意する。

自動販売機の設置には、環境への配慮が必要なことも理解しておきましょう。

自動販売機の安全な設置基準

自動販売機は、設置場所によって安全に利用できることを最優先に考えて設置する必要があります。かなりの重量がある機械なので、何かの拍子に倒れてきたら大事故につながってしまうからです。

自動販売機は、JIS規格「自動販売機の据付基準」によって設置場所ごとに基準が設けられています

例えば、下地がコンクリートであれば金具で固定するのが最適です。ドリルで穴を開けて金具を埋め込むので、かなり強い衝撃にも耐えることができるでしょう。

アスファルトや土の場合、金具での固定は有効ではありません。アスファルトは気温が上がると柔らかくなる性質があるからです。

ですから、コンクリートのブロックを置いて自動販売委と金具で繋げて設置する方法が向いています。ただし、高さが出てしまうことがデメリットです。

屋内に設置する場合は、鉄板を下に敷いて前倒れを防止します。

このように、状況に合った適切な安全確保のための対策が必要になることを知っておきましょう。

自動販売機設置に適している条件と適さない条件

自動販売機の設置には、人通りの多い場所やオフィス・工場などが近くにある場所が適しています。コンビニやスーパーも近隣にあったとしても、飲み物だけ欲しい場合に利用してもらえる可能性が高いからです。

周りにお店がない住宅街や学校の近くなどでも需要が見込めるでしょう。

一方で、適さないのは行き止まりになっている場所に土地を所有している場合です。こうした場所は通り抜けができないため、人通りは少なく交通量もほとんどないでしょう。路面から奥まった場所の土地も同様です。

交通量が多すぎる場所も、停車できないので利用者は少ないでしょう。

ただし、所有している土地に初めて自動販売機を設置する際は、向いているのか否かを判断することができずに悩んでしまう人も多いはずです。不安な場合は、さまざまな土地活用に詳しい専門会社に相談するのが安心です。

当社では、さまざまな土地活用のお手伝いをしてきた実績から、立地条件に基づいた最適な活用方法をアドバイスできます。自動販売機に限らずさまざまな活用方法をご提案いたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。

狭小地での土地有効活用

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