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狭小地が売れない理由とは?住宅ローンの対象外・建築費用が割高!

狭小地が売れない理由とは?住宅ローンの対象外・建築費用が割高!

狭小地が売れないことをご存じでしょうか?

不動産の中でも、特に売れない物件が「狭小地」です。

他の土地はすぐに売れても、狭小地だけは中々売れません。

では、狭小地はなぜ売れないのでしょうか。

今回は 狭小地が売れない理由とは・住宅ローンの対象外・建築費用が割高 についてわかりやすくご紹介します。

〇狭小地とはどんなものか?

狭小地とは一体どんなものでしょうか?

狭小地とは、文字通り狭い土地のことです。

一般的には20坪(約66㎡)以下の土地のことをいいます。

〇狭小地が売れにくい理由とは?

狭小地が売れにくい理由とは一体なぜなのでしょうか?

主に次の6つの理由から売れにくいといわれています。

それぞれご紹介します。

①住宅ローンの対象外になる

1つ目の理由が「住宅ローンの対象外になる」からです。

金融機関の住宅ローンには、融資の条件に「土地の面積の下限」と「建物の面積の下限」という2つの条件があります。

〇金融機関の住宅ローンの条件

❶土地の面積の下限 土地の面積の下限とは、各金融機関が定めた融資を受けるために最低限必要な敷地面積のことです。

土地の面積の下限を下回る敷地面積だと、住宅ローンの対象外になります。

❷建物の面積の下限 建物の面積の下限とは、各金融機関が定めた融資を受けるために最低限必要な建物の総床面積の合計のことです。

建物の面積の下限を下回る総床面積だと、住宅ローンの対象外になります。

〇各金融機関の土地の面積の下限と建物の面積の下限

金融機関名 土地の面積の下限 建物の面積の下限
❶三菱UFJ銀行 40㎡以上 なし
❷三井住友銀行 なし 60㎡以上
❸住信SBIネット銀行 40㎡以上 なし
❹みずほ銀行 40㎡以上 なし
❺じぶん銀行 30㎡以上 なし

一般的に狭小地は20坪(66㎡)以下の敷地が多いことから「土地の面積の下限」の条件に引っかかり、住宅ローンの対象外になることが多いといわれています。

➁建築費用が割高になる

2つ目の理由が「建築費用が割高になる」ことです。

狭小地に住宅を建築する場合、建築費用が割高になります。

一般的に住宅建築の場合、建築面積が広いと建築費用が割安になり、逆に建築面積が小さいと建築費用は割高になります。

また、平屋など階層が少ない建築工事ほど建築費用が割安になり、逆に地下室・3階建てなど複数階層になるほど建築費用が割高になります。

〇建築費用の条件による価格の比較

条件 価格 イメージ
建築面積が小さい 割高になる
複数階層(地下室・3階建てなど) 割高になる
単階層(平屋など) 割安になる
建築面積が広い 割安になる

一般的に狭小地に住宅を建築する場合、建築面積が小さく、複数階層になりやすいことから建設費用が割高になる傾向があります。

そのため、土地が売れにくくなります。

➂隣家との距離が近すぎる

3つ目の理由が「隣家との距離が近すぎる」からです。

狭小地というと、狭い土地というイメージがあります。

都心部などにある狭小地の建物は、隣家との境界ギリギリに建っているものが大半です。

理由は民法の規定があるからです。

〇隣地境界の距離についての法律

民法第234条 建物を築造する場合は、建物を境界線から50cm以上離さなければならない

よって、どの家も境界線いっぱいに建物を建てることになります。

境界線との距離が50cmしかないと、カツカツです。

住人は息苦しく感じることになります。

狭っ苦しい場所が嫌いな人にとってはかなり苦痛です。

そのため、土地が売れにくくなります。

④駐車場がとれない

4つ目が「駐車場がとれない」からです。

狭小地では、敷地面積いっぱいに建物を建てる傾向があります。

そのため、駐車場がとれないことがあります。

例え都心部といえども、移動手段に車がないと大変不便です。

また近くに駐車場を借りると割高になります。

そのため、土地が売れにくくなります。

⑤築年数が古い物件が多いエリアにある

5つ目の理由が「築年数が古い物件が多いエリアにある」からです。

築年数が古い物件が多いエリアだと、不動産屋から見るとかなり評価が低いエリアに見えます。

なぜなら、不動産を買う人は新しい環境やこれから伸びていく環境が好きだからです。

ところが狭小地は、開発が遅れて、今後発展が見込めないエリアにあることが大半です。

そのため、土地が売れにくくなります。

⑥重機が使えず工事期間が長くなる可能性がある

6つ目が「重機が使えず工事期間が長くなる可能性がある」からです。

狭小地はそもそも敷地自体が狭く、重機・クレーン・工事車両・機械が使いにくい現場です。

そうなると手作業が増え、工事期間が長くなります。

また敷地いっぱいに建物を建てることから、工事車両を停める場所もなく、中々工事が進みません。

さらに建て替えが必要な場合、解体工事・建て替え工事と、2回も行う必要があることから、スケジュールと予算に余裕がない人からすると、できるだけ避けたい物件です。

そのため、土地が売れにくくなります。

〇土地を売らずに「貸す」という選択

基本的に狭小地は、不動産屋には売りにくい物件です。

無理して売るよりも、空きスペースを業者に貸し、利益を上げることをおすすめします。

簡単にできるのが「自販機ビジネス」です。

極端にいうと、土地を貸すだけで月々の収益が入り、イージーなビジネスです。

まとめ

今回は 狭小地が売れない理由とは・住宅ローンの対象外・建築費用が割高 についてご紹介しました。

今回のポイントをまとめると次の通りです。

〇狭小地とは、狭い土地のこと

〇狭小地が売れにくい6つの理由

①住宅ローンの対象外になる

➁建築費用が割高になる

➂隣家との距離が近すぎる

④駐車場がとれない

⑤築年数が古い物件が多いエリアにある

⑥重機が使えず工事期間が長くなる可能性がある

〇土地を売らずに「貸す」という選択

狭小地での土地有効活用

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