長引くコロナ禍において、バイク駐車場のニーズが高まっています。これに伴い、所有している土地でバイク駐車場の経営を始める人も増加傾向にあります。

そこで、この記事ではバイク駐車場の経営をはじめるなら知っておきたい基礎知識について、詳しく解説します。紹介するのは、運営形態や運営方法、集客方法、注意すべきポイントについてです。

最後まで読んで、初めてのバイク駐車場の運営にお役立てください。

バイク駐車場運営の3つの形態

バイク駐車場は、主に3つのタイプに分けられます。

1つは、屋外タイプです。このタイプは、車の駐車場や自転車の駐輪場の一部を活用することもよくあります。屋根がないので、高額なバイクで保存にも気を使っている人には向きません。また、設備投資をしっかり行わなければ防犯上も安全とはいえないでしょう。

集客するためには、屋根を設置する、防犯カメラを設置するといった工夫が必要です。しかしながら、屋根の設置は10万円以上、防犯カメラも数万円必要になるので、見込める収益を考慮して検討しましょう。

2つめはコンテナタイプです。トランクルームで利用するコンテナをバイク専用にして利用者を募ります。工具やヘルメット、サポーターや手袋などの備品を置く棚を設置しておくと喜ばれるでしょう。

こうしたバイク専用のトランクルームは、利用料がやや高くても高級バイクを所有している人や保存に細心の注意を払っている人などに好まれます。

コンテナは中古で20万円程度が相場です。所有している土地の周辺を細かくリサーチして、バイク所有率が高く所得が高い世帯が多い立地であれば需要が見込めるでしょう。

ただし、バイク専用トランクルームはバイクを持ち上げて収納する必要があります。バイクの扱いに慣れていない人や女性には不向きなことも考慮しておいてください。

3つめは、屋内個別収納タイプです。ガレージを利用して1台ずつ保管できるタイプのバイク駐車場です。整備などの初期費用は1台あたり10万円程度かかるので、こちらも需要が見込める場合のみ選択するようにしましょう。

バイク駐車場には、以上の3つのタイプがあります。立地環境におけるニーズを考えて、どのタイプのバイク駐車場にするか決めましょう。

バイク駐車場の2つの運営方法

バイク駐車場を運営する方法は、大きく分けて時間貸しと月極の2つです。

時間貸しの場合は、機械の導入が必要になるため専門業者に一括借り上げで委託する運用が向いています。この場合、毎月業者に管理費を支払います。

時間貸しに向いているのは、近くに商業施設や商店街などがある場合です。車と併用したタイプであれば、さらにニーズがあるでしょう。

月極は、専用の機械が必要ないため、屋外駐車場の場合はスペースさえあれば初期投資なしで運営がスタートできます。ですから、トラブル対応ができれば自営でも問題ないでしょう。

向いているのは、高校や大学があったり、オフィスがあったりする場所です。バイク通学や通勤が許可されている場合、定期的な需要が見込めるでしょう。

運営方法によって収益に大きな差がつく場合があるので、向いている運営の仕方をしっかり見極めるようにしてください。

バイク駐車場の集客方法4つ

バイク駐車場の経営をはじめたら、まずは利用者を集めることが必須です。運営をはじめてしばらく経てば、認知度が上がりクチコミで利用者が増える可能性があります。

しかしながら、はじめの頃は集客をしない限り利用者が集まることは少ないでしょう。

この項目では、集客の方法を4つ紹介します。

1つは、地道にチラシを作成して周辺にポスティングする方法です。看板を作って立てておくのも効果が期待できます。いずれも大きな負担にはならないので、運営を開始したらまずは試したい集客方法です。

2つめは、バイク駐車場を検索するアプリやサイトに登録する方法です。昨今では、チラシなどアナログなツールよりオンラインの利用者が多いといえます。

ですから、アプリやサイトに掲載されていないということは多くのバイクユーザーの利用機会を失っていることになります。ほとんどの場合、掲載するために費用がかかることはないので、ぜひ登録を行ってください。

3つめは、専門業者に一括借り上げして集客を代わりにおこなってもらう方法です。副業として不労収入を得たい人におすすめの方法になります。

専門業者は集客のプロなので、さまざまな方法で利用者を集めてくれます。毎月の利益から1～2割の管理費を支払うことになりますが、手間を考えると委託するのも選択肢の1つです。

4つめは、不動産会社に委託する方法です。専門業者と同じように実績を活かして利用者を集めてもらえるので、自信がない場合は相談してみてください。

ただし、評判などをよく調べて信頼できそうな不動産会社を選ぶことが大切です。起動に乗るまでの契約で委託するのも手です。

以上が、バイク駐車場の集客方法についての解説でした。最初の段階でいかにして多くの利用者を集めるかが、バイク駐車場経営の成否を左右します。ですから、最適な集客方法で利用者を集めるようにしてください。

バイク駐車場の運営で気をつけるべきポイント

バイク駐車場の運営には、注意すべき点がいくつかあります。安定した収入が得られる運営が続けられるよう、予め理解した上ではじめることが大切です。

例えば、所有している土地の近隣をよくリサーチしてニーズを把握してからはじめることです。ニーズの把握には、それなりの労力がかかります。

インターネットの検索などで調べることは難しいので、実際に足を運んで自分の目で確かめるしかありません。手間を惜しんでリサーチを怠ると、結果的に利用者が集まらず経営をストップせざるを得ないという状況に陥ってしまうこともあるでしょう。

ですから、住民の年齢層、所得、バイク所有率、周辺の道路状況などを細かく調べましょう。どうしても調べるのが難しい場合は、費用がかかりますが業者に依頼するのも1つの方法です。社会的にバイク需要が高まっているからといって、所有している土地周辺でも需要があると決めつけるのは危険です。

2つめに注意したいのは、バイク駐車場はトラブルがよく起こるという点です。自動車より扱いが雑になったり、どちらかというと利用者が若かったりというのが理由の1つでしょう。

トラブルとして多いのは、駐車場内での事故です。契約時にバイク保険に加入していることを必須条件にするなど、事前にできる対応は行っておきましょう。

また、盗難被害などが起きないよう、死角ができないようにしたり目立つところに防犯カメラを設置したりといった工夫も行うようにしてください。

そして、注意点の3つめとして固定資産税の節税にならないことを理解しておくことも忘れないでください。建物がなく更地でバイク駐車場を運営する場合、減税の対象にはなりません。税金対策として土地活用を行うのであれば、バイク駐車場の運営は適していません。

さて、ここまででバイク駐車場を運営する際に知っておきたい基本的な事柄について解説してきました。しかしながら、初めてバイク駐車場をはじめる際に不安を抱えている人も多いでしょう。初めてでも失敗なく最適な土地活用をしたいなら、プロに相談をして適切なアドバイスを受けることをおすすめします。

当社では、さまざまな土地活用に関わってきており、バイク駐車場以外にも最適な方法で土地活用するためのアドバイスが可能です。まずは、土地の活用のイメージや理想についてお気軽にご相談ください。