土地を売却したときの税金ってどんなもの? 3つの税金から節税方法まで徹底解説!
「土地を売却したら税金がかかるって本当?」
「どんな税金をいくらくらい支払うの?」
所有している土地を売却する予定の人の中には、課される税金に不安を感じている人も多いでしょう。
土地を売却する際には、一定額の税金が課されます。どんな税金を、いつ、どれくらい支払う必要があるのか、気になりますよね。この記事では、土地売却でかかる3つの税金から、節税の方法、確定申告の仕方まで詳しく紹介していきます。しっかり理解して、土地売却時にお役立てください。
土地売却時にかかる3つの税金
土地を売る際は、各種税金が課されます。土地を売ることで利益を得るからです。税率は条件によって異なりますので、事前に知っておくと役立ちます。
この項目では、土地売却時に課される印紙税、譲渡所得税、登録免許税という3つの税金について詳しく紹介していきます。1つずつ確認しましょう。
1.印紙税
土地の売却が成立した際に支払うのが印紙税になります。これは、不動産売買契約書に課される税金です。税率は、売却金額によって異なります。
買い手と売り手の双方が負担する税金ですが、契約書をコピーして保管すれば1部だけの課税で済みます。後日、トラブルが起こることを避けるためには原本を2部作るのがおすすめです。
2.譲渡所得税(所得税+住民税)
所得税と住民税をまとめて譲渡所得税と呼ばれています。譲渡所得税は、土地の売却で利益が出た場合に課されます。他の税金と合算することなく、所得に対して課税される分離課税に該当します。
譲渡所得税は、年度末の確定申告の期間に納税手続きを行います。税率は、土地の所有期間によって異なります。長期譲渡所有(5年以上の所有)は20.315%、短期譲渡所有(5年以下の所有)は39.63%です。
譲渡所得税がどれくらいかかるのかを知るための計算方法は以下の通りです。まず、譲渡所得を計算します。
実際の売却価格-(土地を取得するためにかかった費用+土地を売るためにかかった費用)
土地を取得するための費用は取得費と呼ばれ、土地の購入代金をはじめ仲介手数料や不動産取得税、整地代などが含まれます。土地を売るためにかかった費用は譲渡費用といいます。これには、仲介手数料や印紙税、立退料取り壊し費用などが該当します。
計算した譲渡取得費の金額を元に、取得期間によって異なる税率をかければ、譲渡所得税が算出できます。例えば、購入から8年経った土地を1000万円で売却して、取得費が560万、譲渡費は180万円だった場合は以下のようになります。
1000万円-(560万円+180万円)×20.315%=52.819万円
土地売却関連の資料に基づいて、シミュレーションをしてみましょう。
3.登録免許税
住宅ローンがある場合に課される税金です。土地の売却は、抵当権が設定したまま売ることができないため、これをなくす必要があります。このときにかかる税金が登録免許税です。
登録免許税の申請は、司法書士に委託して手続きを行うのが一般的です。ですから、司法書士への報酬+登録免許税が必要になります。住宅ローンがない場合は、登録免許税を支払う必要はありません。
土地売却で節税する方法
土地を売却する際に、支払う税金をできるだけ安く抑える方法がいくつかあります。どのような場合に税金を支払わなければならないかを知っておけば、それを避けることで安くすることが可能だからです。
いくつかある対策の中で、この項目では3つ挙げて紹介していきます。早速確認してみましょう。
土地売却で受けられる特別控除を利用する
自宅が建っていた土地を売却する場合、「3000万円特別控除」が適用されます。譲渡所得額が3000万円以下の場合、譲渡所得税が課されないのです。取り壊してから1年以内に契約することなどの条件を満たしている必要があるので、事前に確認してみましょう。
特例の適用には確定申告を済ませている必要があります。
軽減税率の特例を利用する
10年以上住んでいた住宅の土地を売却する場合は、軽減税率が適用になります。3000万特別控除を適用しても利益が出る場合には、その金額に税金が発生するためです。確定申告をきちんと行って、できるだけ税率を抑えるようにしましょう。
5年以上所有してから売却する
譲渡所得税は、所有期間が5年以上になると長期譲渡所有となり、税率が下がります。1月1日に5年を経過していることが条件です。早く土地を売りたい気持ちはわかりますが、ギリギリのタイミングであれば5年を過ぎるまで待った方が得策です。
ただし、税率による節税金額を上回る金額で売れる場合は、5年を待たずに売却した方が良い場合もあります。
土地を売却後の確定申告
確定申告が必要になるのは、土地を売却した際に利益が発生した場合です。利益が出なかった場合でも、確定申告を行うことで所得と損益によって税金対策になることもあります。いずれにしても、土地を売却したら確定申告を行うことを忘れないようにしましょう。
確定申告は、税理士に依頼する場合と個人で行う場合があります。この項目では、個人で行う場合について解説していきます。
まず、必要な書類を一式揃えます。以下の書類は税務署で取得します。
これまでに発行されて手元にあるはずの書類としては、以下を揃えましょう。
さらに、譲渡した土地の全部事項証明書を法務局で取得してください。このほかにも、控除を受ける際に必要になる書類もあります。
書類が揃ったら、譲渡取得税額を計算します。計算した金額を元に、確定申告書に記入していきます。国税庁のホームページにある確定申告等作成コーナーでは、入力することで自動計算してくれます。手軽に利用できるので、ぜひ使ってみましょう。
すべての入力が終わったら、郵送・持参・オンラインのいずれかの方法で提出して完了です。
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