狭小地の土地活用の候補として、近年台頭してきているのがキッチンカー（飲食販売車）経営です。外出の自粛が世界のスタンダードになろうとしている現代では、固定の店舗を持たないこういったスタイルが流行になりつつあると思います。土地活用業界としても多くの業種が外出自粛で大ダメージを受けている中、好調を維持しているのがこのキッチンカー業界です。

キッチンカー土地活用は、車１台分から始められる狭小地の土地活用にピッタリの業種となり、土地オーナー様に非常に人気なものとなっております。

今回は、このキッチンカー事業を始めようと思っている方、狭小地の土地活用としてキッチンカー誘致を目指す土地オーナー様向けにキッチンカー経営の実態をリポートしていこうと思います。

キッチンカーの事業形態

１．土地スペースのプラットフォーマー

キッチンカーのスペース提供プラットフォーマーは、「キッチンカーで出店したい人」と「スペースを貸して収益を得たい人」をマッチングするプラットフォームを運営している企業です。ベンチャー企業が運営してるケースが多く、出資している大手企業などの所有オフィスビルの敷地内に出店している場合がほとんどです。

１-１　プラットフォーマーの事業スキーム

スペースの提供、それに伴う使用料をそれぞれプラットフォーマーが仲介している形式になっています。土地オーナー様としては、土地の情報を提供しさえすれば、出店料が収益になるといった仕組みです。

１-２　プラットフォーマー企業の一例

キッチンカーの出店プラットフォーマーは以下の企業が代表的です。

・Mellow（メロー）：業界の先駆者的な存在。手数料が高く、収益としてはあまり期待できない。

キッチンカー出店ならMellow｜それぞれの豊かさを、それぞれの想いで。

株式会社Mellowは「それぞれの豊かさを、それぞれの想いで。」というパーパスの実現に向けて、日本最大級のモビリティビジネス・プラットフォームである「SHOP STOP」を展開しています。移動販売・キッチンカーの開業から安定経営を支援しています。

www.mellow.jp

・キッチンカーズジャパン：イベント出店等が多い印象

Kitchencar’s Japan

イベントオーガナイザーさんはもちろん、おしゃれなケータリング(キッチンカー/フードトラック/移動販売車)は個人でも呼ぶ時代へ！仲介を挟まず、直接電話が可能！呼ぶ方も、呼ばれる方も、ケータリングをもっと身近に。場所、料理、テーマの国、車両タイプからおしゃれなキッチンカー(ケータリング)が検索可能！掲載店舗募集！

kitchencars-japan.com

２．キッチンカー出店業者

キッチンカーの出店者いわゆるキッチンカープレイヤーは、出店スペースを確保し、ランチタイムや夕食難民対策、コロナ以前は祭りやイベント出店をして収益を確保しています。

キッチンカー登録店数1000店突破、多角経営化でコロナ禍を乗り切れ　メロウ | レスポンス（Response.jp）

モビリティビジネス・プラットフォーム「SHOP STOP」を展開するメロウは1月19日、キッチンカーの登録店数が1000店を突破したことを発表した。

response.jp

➡プラットフォームの台頭や、コロナによる需要の高まりから、出店プレーヤーが増えている。（上記事参照）

２-１．キッチンカープレイヤーの特徴

キッチンカープレイヤーには以下の特徴があり、各社しのぎを削っています。自社の強みや、とがったメニューなどで差別化し運営しているのがポイントです。

１週間のうち、曜日によって出店場所を変更。空きが来ない工夫として、各地を転々としている。

人気のメニューは、「ワンプレート」「多国籍料理」「女性向けヘルシー」「個性的」など。

ポイントカード機能などの、固定客の囲い込みをしている。

プラットフォームに頼らず、独自で出店や営業努力をしているプレーヤーも多く存在する。

２-２．キッチンカー事業を始めるにあたっての準備

キッチンカー事業を始めるにあたっては、以下の準備が必須です。他にも必要なことがありますが、詳しくは別記事にてまとめたいと思います。

キッチンカー

販売会社が増加中で、デザイン性も売上に関与？　リース会社も興味を示している。

HACCP（ハサップ）基準B

危害要因分析重要管理点。温度の管理や異物の検出を重点的に検査。2021年6月より完全義務化

保健所からの営業許可

飲食店営業許可証。調理場の衛生管理、給水/排水の容量、シンク、換気扇などの設備は許可を得るのに必須。キッチンカーの販売会社にて手配してくれる。

食品衛生管理者

調理施設（キッチンカー）に1人は必ず必要

仕込み場所

調理済みのものを提供する場合に必要

プロパンガス

調理をキッチンカー内で行う場合や、温かい料理の場合必須になる。

出店場所

出店するべきエリアや場所を選定。管理者との交渉。

２-３．不動産業界、スペース活用業界もキッチンカーに注目

駐車場より儲かる?! 増加中のキッチンカーに「場所」を貸す－不動産投資の不動産投資全般その他投資記事/2017年10月18日掲載【健美家】

近年、小型トラックやワンボックスカーなどを改造、移動販売を行うキッチンカーが増加している。よく見かけるのはオフィス街の駐車場、軒先など。販売しているのは弁当やハンバーガー、ピザその他多種多様で、日替わ...。不動産投資の不動産投資全般・その他投資に関わる記事です。

www.kenbiya.com

『駐車場より儲かる?! 増加中のキッチンカーに「場所」を貸す』キッチンカー活用が増加している理由として①初期投資が少なくて済む②店舗を移動することでリスク減③固定家賃がない、の３つとしている。

２-４．キッチンカーの出店エリアについて

キッチンカーの出店エリアは、首都圏かつビジネスエリア＞繁華街・観光地＞駅前＞住宅街＞その他　という序列で有効です。基本的に人通りが多い通り沿いの出店が好まれます。

キッチンカーが出店しやすい場所

具体的な出店候補は以下のようなものが挙げられます。

①　コインパーキングや施設の駐車場スペース　出店ハードルは費用面交渉次第

②　オフィスビルの敷地内　公開空地等の活用として有効

③　店舗の軒先　※ただし、飲食や飲食小売のスペースは出店ハードルが高い

④　大学の敷地内、近隣　大学内の場合は、生協とのハレーションには注意

⑤　集合マンション、アパート、戸建て住宅の敷地内　潜在かつ不動な需要が見込める

⑥　公的施設のスペース　職員や利用者向け。

キッチンカーの一般的な出店条件

キッチンカーは、出店する場所によって出店賃料が違います。相場に関しては、都度土地オーナーや管理会社との交渉となると思いますが、月極駐車場の賃料相場が基準になっているとは思われます。

※まだまだ成熟しきっていない業界なので、やってみないとわからない側面もあります。

キッチンカーの出店誘致は１坪活用ナビへお任せ！

１坪活用ナビでは、狭小地の借り上げや事業者のマッチングを行っております。キッチンカーの出店誘致に関しても積極的に行っております。下記に実例を載せますので、ご参照してみてください。

飲食移動販売車 | 1坪活用ナビ

狭小地の土地活用ポータルサイト

s-landusage.jp